症状
- 雑巾を絞る、重いものを持ち上げる、テニスやゴルフで肘の内側や外側が痛む
- 肘を曲げ伸ばしすると痛い
- 手首を伸ばす、手首を曲げる、手首を捻ると肘の内側や外側が痛む
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)や上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)ではこれらの症状が現れることがあります。
原因
上腕骨外側上顆炎
上腕骨外側上顆と呼ばれる部分に付着する伸筋群(手首を伸ばす筋)の腱に炎症が生じ、痛みが出ます。
使いすぎが一因で、スポーツではテニスプレーヤー(特にバックハンド)で起こりやすくテニス肘とも呼ばれています。
その他、重いものを片手で引っ張り上げる、片手で何度も持ち上げる、手をよく使うといった作業で発生する場合があります。
加齢による筋力低下や腱の柔軟性低下も要因となります。
上腕骨内側上顆炎
上腕骨内側上顆と呼ばれる部分に付着する屈筋群(手首を曲げる筋)の腱に炎症が生じ、痛みが出ます。
屈筋群の使いすぎが一因で、スポーツではゴルフプレーヤー(初心者から中級者、または、中年以降のプレーヤー)で起こりやすくゴルフ肘とも呼ばれています。
どの原因であっても単純な回数で起こるのではなく、繰り返すことのストレスで発症することが多い病気です。
治療
安静
スポーツや手をよく使う作業、原因となる動作をひかえ安静を図ります。
投薬
鎮痛剤や湿布を使用します。
ステロイド局所注射が有効な場合があります。
- ステロイド局所注射
発症から6週間くらいの短期間であれば効果があります。
症状が出てから3か月以上の方には注射よりもリハビリが有効とされています。
サポーター(エルボーバンド)
装着により腱の付着部にかかる負荷を減らし疼痛緩和を図ります。
リハビリテーション
ストレッチ
肘や手首の筋を中心に行います。
- 伸筋群のストレッチの一例
1.肘をしっかりと伸ばし、指先は下に向け手のひらが手前に向くようにします。
2.次に反対の手で手の甲をつかみ手前に引きます。
3.この基本型ができたら、指先を内側に向けたポジションで行います。
筋力強化
筋肉の使い過ぎで起こることが多いため、強度の高いトレーニングは悪化させる恐れがあります。
痛みが治まってから手首を適度に動かすプログラムがおすすめです。
生活指導
症状改善や再発予防を目的として行い、負担となっている動作方法や環境の見直しを行います。
- 荷物の運搬方法
- 握り動作を必要とする作業内容
- 趣味活動
- パソコン環境
- 作業中の休息時間の有無
- スポーツに伴うフォームやトレーニング内容
手術療法
保存療法が有効でない、難治例で実施することがあります。傷んだ腱膜や、滑膜ひだという組織が関節に挟まっている場合は切除します。
痛みが続く時や何度も繰り返す場合、また軽度でも腫れがある場合は、整形外科を受診してください。
クリニック名 | ときわ台ときわ通りクリニック |
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