帯状疱疹

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【漢方内科】担当医師:天井 周

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に初めて感染すると水痘(みずぼうそう)になりますが、この時に主に皮膚に出た発疹から神経を伝わって所属の後根神経節内にウイルスが潜んでいると言われています。後根神経節内に潜伏感染していたウイルスが何らかの誘因で再活性化して発症するのが帯状疱疹です。誘因としては、過労や悪性腫瘍の合併、手術や放射線照射などによる免疫機能の低下があげられます。ウイルスが再活性化されると神経節内で増殖し、知覚神経を通って表皮に達し、表皮細胞に感染してそこでさらに増殖して、赤い丘疹や水疱が神経に沿って帯状に出現します。他の人から感染して帯状疱疹になることはありません。

抵抗力により重症度が決定されるので、初期に軽症であっても、無理をすることでいくらでも重症化してしまいます。帯状疱疹は抗ウイルス薬の全身投与をできるだけ早期に開始することが大切です。重症なものは、入院して抗ウイルス薬の点滴静注が必要です。

通常は皮疹が出るよりも先に痛みが出るため、痛みのために湿布薬を貼っていて、それにかぶれたと勘違いをされることもあります。痛みは皮疹と同時に出現するものや遅れて出現するもの、あるいはまったく痛みがないものもあります。痛みは鈍い、あるいは鋭い灼熱感、または突き刺すような痛みで、程度は軽度のものから夜も眠れないほど激烈なものまでさまざまです。

大部分は皮疹の治癒と同時に疼痛も消失しますが、一部の症例では皮疹治癒後にも痛みが残り、何年にもわたって疼痛が続く場合があり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛の発生率は約3%で、60歳以上の高齢者に多くみられ、初期に重症な場合ほど移行しやすいといわれ、初期の抗ウイルス薬投与が重要です。

帯状疱疹後神経痛の治療は大変難しいものですが、漢方薬を併用することで軽減できる可能性もあります。

■診療の際は皮膚科迄お問合せ下さい。■

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