外傷後の筋力低下

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筋肉等に直接的な外力がかかったことによる損傷に、「挫傷」という所見があります。挫傷とは鈍的な外力(打撲)により、皮下組織や筋肉、腱などに損傷が生じるものです。そのうち筋肉に損傷を受けたものを筋挫傷と呼びます。さらにその外力が高度な場合には骨の損傷や骨折を合併することもあります。

筋挫傷は交通事故や転倒、コンタクトスポーツ(相手との接触)で膝、肩、頭などがあたったり、靴で蹴られることで発生し、格闘技やサッカー、ラクビーなどでよく起こります。

主な症状は激しい痛みと腫れ。打撲した周囲がだんだん腫れてきて、皮膚が光沢を帯び、パンパンになります。腫れは翌日から数日で最大となり、その後徐々に軽減していきます。歩行障害や関節の可動制限が発生します。

当院では、軽症の場合にはRICE処置の方法を指導します。

RICE処置とは

安静(Rest);無理な活動の継続や体重負荷を避けて安静を保ち、新たな損傷を防止

冷却(Icing);氷などを用いて冷却し、損傷部の出血や腫れを抑制

圧迫(Compression);包帯やスポンジで圧迫を加え、血腫の増大を予防

挙上(Elevation);患部(けがをそいた部位)を挙上し、静脈やリンパの流れを改善して腫れを抑制

この処置を徹底することで基本的には数日で痛みや腫れは軽減する傾向にあります。

しかし、重症の場合には数日経過しても症状が緩和しないことがあります。そんなときは、痛みのない範囲で関節可動域を改善する物理療法を行います。

関節の動きが正常に戻ってきた段階で、患部に負担がかからない動作方法やセルフケア指導を行います。また、痛みに応じて湿布や鎮痛剤の内服も行ないます。

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