症状
踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)とも呼ばれ、かかとの骨の端骨(踵骨骨端核)がはがれたり、その手前の踵骨軟骨(成長軟骨)に炎症が起こったりする疾患です。
8歳~12歳ぐらいの活発な男児に起こりやすく、女児の2倍の頻度で認められます。症状として、かかとの軽い腫れ、圧痛(押すと痛みがでること)、歩行時痛を認めます。過度な運動後に症状が出ることが多く、かかとの痛みのため、つま先歩きになることもあります。
シーバー病になりやすい人
- 10歳前後の成長期の子供(特に男児)
- バスケットボール、サッカー、トラック競技、クロスカントリー、体操など繰り返しのランニングとジャンプが求められるスポーツ
- 長時間あるいは一年中の運動
- 摩耗した靴やフィット感の悪い靴
- 足アーチの低下、扁平足、内反足など
原因
成長期の子供のかかとの骨(踵骨)には「成長軟骨」があり、「踵骨骨端核(しょうこつこったんかく)」と分かれています。
大人になると、この成長軟骨が骨化して、踵骨骨端核も合わさって1つのかかとの骨(踵骨)になります。つまり、子供のかかとの骨は、大人よりも脆い構造となっています。
この踵骨骨端核には、アキレス腱が付着しています。そこに繰り返しの運動によりアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、踵骨骨端核周辺で炎症を引き起こします。
治療
基本的に手術の必要はありません。痛みを伴う動作を控えることが重要で、運動の制限やかかとの部分を保護する靴の中敷き(インソール)などを使用して、痛みが軽快するのを待つことで治ります。
リハビリテーションも有効です。患部に炎症があるときは、物理療法を使用して炎症の軽減を図ります。痛みが減ってきたら運動療法を行っていきます。また、姿勢や動作を分析し、痛みが出にくい姿勢や動作を獲得できるようにアドバイスいたします。
ご家庭でできること
シーバー病は一度罹患してしまうと安静が必要になります。また、痛みが落ち着いても姿勢や体の使い方でまた痛みが出ることもあります。そのため予防が大切になります。
- 運動前の十分なウォーミングアップ
- ストレッチ
ふくらはぎやアキレス腱
10歳前後の、特に男児が、過激な運動後にかかとの痛みを訴える場合は、シーバー病の可能性があります。まれに、女児でも起こることがありますし、両足に発症することもあります。
痛みが1日程度で治まり、普通に歩けるようであれば、しばらく様子をみてもかまいませんが、痛みが続く場合や、何度も繰り返す場合、また軽度でも腫れがある場合は、整形外科を受診してください。レントゲン撮影で異常がみられないこともありますが、他の病気や骨折などがないかを確認するためにも、早期の受診が大切です。
クリニック名 | ときわ台ときわ通りクリニック |
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