症状
扁平足とは、足の裏にある土踏まずが潰れ、足裏が平らになった状態です。
中年以降に発症する扁平足では内側のくるぶしの下が腫れ、痛みが生じます。
初期には足の扁平化は目立ちませんが、しだいに変形が進みます。
かかとの骨が内側に傾いている(回内足)ので足にうまく体重をかけることができず、体が不安定になり、片足立ちをしにくいのが特徴です。また、つま先立ちがしにくくなり、さらに進行すれば足の柔軟性が無くなり歩行が障害されます。重症化すると、外反母趾など別の病気を引き起こす可能性もあります。
原因
土踏まずの形成には足部内在筋(短母指屈筋・母趾外転筋・短趾伸筋)と足部外在筋(前脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋・長母趾屈筋)に分けられる筋肉が関与し、しっかりと働くことで足底のクッションの役割を果たします。
しかし、これらの力を失うと扁平足になります。
扁平足には加齢による腱の変性や筋力低下、体重の負荷、長時間の立ち仕事や歩行が原因となって発症する場合があります。
重症度は立位で体重をかけた時の足のX線(レントゲン)像で評価します。
治療
治療は保存療法が基本となります。痛みや変形が強く、保存療法では効果が乏しい時は、手術療法を行う場合があります。
保存療法
- 生活習慣の見直し:長時間の立ち仕事や歩行を見直す
- 減量
- 運動療法:アーチを支えるための足の指のストレッチや筋力強化
代償機能が働くようにアキレス腱のストレッチ - 装具療法:インソールの作成
- 薬物療法:除痛目的の消炎鎮痛剤や湿布
手術療法
腱移行術や骨切り術・関節固定術など
ご家庭でできること
足趾の筋力強化
筋力トレーニングの他、裸足での生活を心掛け、足指を使うようにします。
- 筋力強化の一例
1.足裏が床にぴったりとつく高さの椅子に座ります。
2.足の下にバスタオルを引き、指を曲げてタオルを握ります。
3.握った状態でタオルを持ち上げた後、離します。
ストレッチ
アキレス腱が硬くなっている場合があるので、アキレス腱のストレッチを行いましょう。
適正体重に保つ
体重が重くなると足に負担がかかります。予防として適正体重(BMI:18.5~25)を保つようにします。
痛みが続く時や変形が気になる場合は、早めに整形外科を受診してください。レントゲン撮影以外にも、血液検査などで関節リウマチの確認も大切になります。
クリニック名 | ときわ台ときわ通りクリニック |
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