起立性調節障害

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【漢方内科】担当医師:天井 周

起立性調節障害は、自律神経の調節の乱れによって起こります。自律神経は交感神経、副交感神経の2種類の神経からなり、内臓に分布して、前者は活動させる状態に、逆に後者は休める状態にする働きをします。

人は直立歩行するため、四足動物に比べると心臓を中心とした身体の上下への血液循環は重力からみてかなり無理があります。全身の血液の動きを調節している自律神経に問題が起きると、立っていることによって心臓より上では血液が足りなくなり、下では血液がたまってしまい、さまざまな症状が出現します。

起立時に脳血流が低下するため、立ちくらみ・めまい・ふらつき、頭痛、気分不良、倦怠感があり、さらに動悸、腹痛、食欲不振、朝起きられない、夜寝つけないことや、時には失神発作を起こしてしまうこともあります。本人の訴えでしか判断できない症状が多く、午後や夜には元気になることから怠けや学校嫌いと捉えられる場合もあります。

起立性調節障害は、自律神経の機能障害に加えて、季節や気候の変化、生活リズムの乱れ、心理社会的ストレス等が発症や悪化に複雑に影響を及ぼします。小学校高学年、中学生の年齢から発症する頻度が高く、中学生の時点では約1割に存在するといわれ、遅刻や欠席が増えて不登校になることもあります。

起立時に脳に血流を送る際には、下半身の筋力と自律神経が重要な役割を担いますが、起立性調節障害が起きると身体活動が減るので、さらにこれらの機能が衰えて症状が悪化するという悪循環が起こりがちです。軽い運動を毎日続けることで症状が改善するという研究報告もあります。

漢方薬は自律神経の機能改善も期待できます。生活習慣や環境を整え、周囲の理解を得ながら、焦らずに治療を続けることが重要です。

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